配送とは?配送ドライバーの1日の流れや求人のポイントを詳しく解説
- 働き方を選ぶ
- 公開日:2022年5月17日
外食や外出を控える人が増える中、ますますニーズが高まりつつあるのが配送業です。コロナ禍においても業績は堅調で、未経験でも始めやすいため、新たな就職先として考えている人も多いのではないでしょうか。配送業とは品物を送り出す「発送」から品物を届ける「配達」までトータルに行う職業のこと。今回は配送ドライバーの仕事内容から1日の流れまで詳しくご紹介した後、求人選びのポイントまで、幅広くお伝えしていきます。
配送業者のドライバーの仕事内容とは?
配送業と言っても、定期的に品物を届けるルート配送や、ネットで注文した商品の宅配、配達、食事のデリバリーまで、扱う商品は所属企業によって様々です。詳しく解説していきます。
配送ドライバーの仕事内容
ルート配送
宅配や配達とは違い、決まった場所に決まった商品を届けるのが「ルート配送」です。
身近な例で言えば自販機の飲料水の補充などがありますが、ドラッグストアやコンビニといった店舗に、倉庫から商品を配送するのもこの仕事にあたります。
届け先は店舗などに限らず、契約した商品の定期便を各家庭にお届けする場合もあり、届け先は多岐にわたります。
宅配・配達
主に運輸会社が行っているサービスが、この「宅配・配達」です。
依頼された荷物を集荷、運搬し届け先まで配達する仕事は、皆さん馴染み深いものではないでしょうか。
それだけに運輸会社の知名度も高く、ヤマト運輸や佐川急便など、一度は聞いたことのある会社も多いでしょう。
ネット注文が簡単にできるようになってから宅配・配達のニーズも年々増加傾向にあり、求人は多数。最近は月給制や福利厚生を保障しながらの短時間勤務社員を募集していたりと、柔軟な働き方ができる制度も導入しています。
フードデリバリー
情勢の変化に伴い、飲食店がテイクアウト制度を導入する中台頭してきたのがこのフードデリバリーです。
出前館やウーバーイーツなど、デリバリーが専門の仕事であり、飲食店に出向き、注文商品を個人宅に届ける、という仕事です。
フードデリバリーの勤務は単発バイトのように簡単に始めることができ、副業としてもオススメです。
引っ越しドライバー
引っ越しをご希望のお客様の荷物を現住所から引っ越し先にお届けする仕事です。
大きな家具を持ち運ぶことも多く、配送業の中でも特に体力が必要な仕事と言えるでしょう。また日払いや短時間勤務など、柔軟な働き方ができる求人が多いことも特徴です。
配送ドライバーの勤務時間
前述したように、配送ドライバーは発送から配達までをトータルで行います。そのためお客様が指定した時間に届くよう、夜間に品物を運ぶこともある職業です。
それぞれの時間帯での特徴をお伝えしていきます。
・日勤帯
主に8時前後~17時前後の勤務ですが、配達時間によっては14時~22時のような遅出の勤務もあります。
日勤帯は交通量が多く、歩行者や自転車には気をつける必要がありますが、朝起きて夜に眠る、という一般的な生活リズムで働くことができるため、身体的な負担が少ないのは間違いなくメリットでしょう。
特に退職後に社会参画として労働を考えている方には、日勤帯での勤務をオススメします。
・夜勤帯
主に夕方~早朝までの勤務となります。勤務時間は日勤帯と同等ですが、深夜手当などが発生するため、日勤帯で働くより給料が高くなるのは大きなポイントでしょう。
夜間の運転なので眠気や事故には充分気をつける必要がありますが、交通量が少ないため、焦ることなく運転できるのもメリットです。
まだまだ稼ぎたい、夜間帯の勤務が楽、と考えている方は、夜勤帯での勤務をオススメします。
・交代勤務
日勤と夜勤を交代しながら勤務する求人もあります。
交代勤務と言っても、1週間ごとに日勤と夜勤が切り替わる勤務や、1ヶ月のシフトの中に日勤と夜勤がある勤務など、幅広くあるので、自分はどのようなスタイルが働きやすいかきちんとイメージを持っておきましょう。
夜勤手当がつくので、稼ぎたいがあまり体に無理はしたくない、家族との時間がほしい、という方には向いているでしょう。
配送ドライバーのやりがい
・好きを仕事にできる
配送ドライバーは当然ながらバイクや車を運転するのがメインの業務となります。
そのため運転が好きな人は好きなことしながら給料も稼げるため、モチベーション高く働くことができるでしょう。
・「ありがとう」と言われる機会も多い
ただ黙々と運転するだけの仕事ではなく、配送先の方々とのコミュニケーションも頻繁に
行います。その中で、「ありがとう」「おつかれさま」と直接声をかけてもらうことも多い職業です。
自分の仕事が誰かのためになっている、と実感できるのは間違いなくやりがいと言えるでしょう。
配送ドライバーの1日の流れ
では実際、配送ドライバーの1日とはどのようなものなのでしょうか。
今回は配送ドライバーの中でも特に代表的なルート配送を例に、1日の流れを簡単にご説明していきたいと思います。
また、今回お伝えする例はあくまで一例であり、営業所や勤務帯によっては多少差異もございますので、ご了承ください。
出社後アルコールチェック・荷物積み込み
国土交通省は、バス・タクシー・トラック事業者が、点呼において運転者の酒気帯びの有無の確認を行う際、アルコール検知器を使用すること(遠隔地においては、運転者が所属営業所のアルコール検知器を携行して使用すること)を法令で義務付けています。(※1)
アルコールチェックは配送ドライバーには必須と言える上、もしチェックに引っかかってしまった場合は飲酒運転とみなされるため、今日の業務を行うことができないので充分に気をつけましょう。
アルコールチェックが終われば、配送車に当日分の荷物を積み込んでいきます。事業所によってはフォークリフトなど、機械を使っての積み込みを行います。
※1 国土交通省「旅客自動車運送事業運輸規則及び貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部を改正する省令並びに関係通達の改正について」
配送開始
ルート配送は宅配便やフードデリバリーとは違い、配送先が日々固定されています。それに従って配送していきましょう。
ルート配送は配送先が決まっている分、時間帯なども細かく決まっている場合が多いです。そのため、悪天候や渋滞などで配送時間が遅れないよう、あらかじめルートを何ヶ所か見繕っておいたり、トイレなどは余裕を持って運転するなど、きちんと対策を練って遅刻しないようにしましょう。
休憩
配送ドライバーは一般的な会社勤務とは異なり、休憩時間は自分の好きな時に取れるようになっていることが多いです。
そのため一日のスケジュールを立て、ちょうど良い時間にきちんと休憩を取るようにしましょう。
適切に休息を挟むことが、事故の無い配送につながります。
業務報告・明日の準備
帰社後も、業務中にアルコールを飲んでいないか証明するためアルコールチェックを行う事業所は多いです。自身の行いの証明のためにも、帰社後もしっかりアルコールチェックを受けましょう。
それが終わればトラック内を整理し、翌日の配送先に変更が無いかを確認、報告して業務終了となります。
配送ドライバーは未経験でも挑戦しやすい?
運転免許こそ必要になる求人が多いですが、基本的にそれ以外のスキルは問われない仕事です。学歴や年齢もほぼ関係ないため、初心者やシニアからでもチャレンジしやすい仕事と言えるでしょう。
また、配送ドライバーは運転して荷物を届ける以外に、専門的な作業はあまり発生しません。配達物の紛失、損壊には気をつける必要がありますが、今は伝票なども全てデータ化されているため、仕事内容に不安を覚える必要はないでしょう。
配送ドライバーは短時間勤務や日払いOKの求人も多く、柔軟な働き方がしたい方にはピッタリの職業のひとつです。
一方、配送ドライバーは体を使う仕事です。荷物の積み込みに関しては巨大なものであればフォークリフトなども使用できますが、大きめのダンボールや重たい荷物をお届けすることもあります。
勤務中は運転し続ける必要もあるので、体調含め自己管理が必要な職業と言えるでしょう。
配送ドライバーのメリット・デメリット
未経験やシニアからチャレンジできることは配送ドライバーにとって大きなメリットですが、他にもメリットや、デメリットなどが存在します。以下にご紹介していきます。
メリット1:職場の人間関係をあまり気にする必要がない
配達ドライバーは基本的に個人業務です。もちろんお客様との関わりがあり、丁寧なコミュニケーションを心がける必要がありますが、上司や部下、先輩に気を使う、というような場面は発生しにくい職業です。個人で働く方が性にあっている人は向いているでしょう。
ただ業種によっては同僚と協力することも多いので、そのあたりは自分の適性を省みて就職先を決めましょう。
メリット2:体力を活かせる
重い荷物を持ち運ぶのはもちろん、運転し続ける仕事です。事故などにも注意し、集中力も必要となってくるので、体力仕事をしてきた人は、その長年の経験を活かして業務にあたることができるでしょう。
デメリット1:責任を感じる場面も
もし荷物を損壊、紛失させてしまえば信用問題ともなるので、荷物は慎重に扱う必要があります。また事故を起こせば当然のことながら罰を受けるのは自分になります。安全運転を心がけ、しっかりと業務に臨む必要があるでしょう。
デメリット2:ルーティーンワークが多い
ルート配送は特に、同じ作業の繰り返しとなります。コツコツ同じことを繰り返す行う方が楽な人にはデメリットではありませんが、なにかしらの刺激が欲しい、と冗長に感じてしまう人には向いていないかもしれません。
求人探しのポイント
勤務時間を確認する
前述したように、配送ドライバーの仕事は日勤だけではなく、夜勤も存在します。自分の労働目的(社会参画の労働か、給料のための労働か)と自分の健康や体調を鑑みて、ワークライフバランスの取れた働き方を選びましょう。
「少しくらいなら夜勤帯でも」と交代勤務を選択した場合、希望制ではなく週交代だった、という場合もあります。もし、夜勤勤務を望む場合でも、どれだけの頻度で夜勤帯があるのかしっかりと聞いておきましょう。
福利厚生を確認する
有給休暇や残業手当はもちろん、資格の取得費用を出してくれる会社もあります。
基本的に福利厚生は大手企業が充実している傾向にありますが、自分の現状に合わせ、必要な福利厚生があるところを選択しましょう。
もしドライバーでキャリアアップしていきたいのなら、フォークリフトの免許や大型免許の資格取得を援助してくれる会社を選択してみましょう。
配送エリアを確認する
配送業者によって、勤務地は近くとも遠方にまで配送している、というケースもあります。場合によっては片道5時間、というような長距離配送のケースも。
もちろん長距離配送の方がより高い収入を得られる可能性はありますが、その分体力的な負担が大きいのは事実です。自分の健康のためにも、配送エリアもきちんと確認しておきましょう。
事故の際の補償を確認する
安全運転を心がけることは配送ドライバーとして必須と言えますが、どのような形で事故に巻き込まれるかわかりません。その際、遅延した場合や荷物が損壊した場合、また人を怪我させた場合など、どのような補償を行ってくれるのかは確認しておきましょう。
事故の際のトラブル対処法がしっかりしている会社を選択した方が自分のためとも言えます。
まとめ
今回は配送ドライバーの仕事内容から1日の流れまで詳しくご紹介したあと、求人選びのポイントまで、幅広くお伝えしてきました。
ぜひ興味のある方、働いてみたいと思う方は求人を探してみてください。