早期退職で後悔する人・しない人の違いとは?後悔しないために押さえておきたいポイント

  • キャリアを考える

早期退職は、自由な時間を手に入れられる一方で、「思っていた生活と違った」と後悔するケースも少なくありません。本記事では、早期退職に満足する人と後悔する人の特徴を解説します。あわせて、後悔しないためのチェックリストもご紹介しますので、早期退職を考えている方はぜひ参考にしてください。

早期退職を考える理由5選

40代・50代が早期退職を検討するのには、どのような理由があるのでしょうか。早期退職を決意する主な理由を5つご紹介します。

①体力とモチベーションの低下

30代までと同じような働き方が難しくなり、体力的な限界を感じている方もいるでしょう。ミドル・シニア世代は責任のある仕事が増えてくるため、長時間労働や出張など体力の必要な場面もあります。

体力の低下を感じると、仕事に対するモチベーションも保てなくなる可能性があります。50代は定年退職が見えてくることで、仕事に対して情熱を失う人も出てきやすいタイミングです。

②会社の将来性に対する不安

早期退職を検討する理由として、会社の将来性に対する不安も挙げられます。経営状況や経済的な状況から、良くない状態になるのではないかと、明るい将来がイメージできない時も出てきます。

リストラや事業縮小の噂を聞くと、早めに辞めた方がいいのではないか?と考える人が増えるのも不思議ではありません。会社が退職金を上乗せして早期退職者の募集をすれば、この機会に離れようと決断する人も増えます。

③新しいことへの挑戦意欲

これまでの社会経験を通して「このまま今の会社で働き続けてもいいのか」と考えている人もいるでしょう。「ステップアップしたい」「趣味を楽しみたい」「独立したい」など、新しい生活に興味を持ち、定年よりも早めに始めたいと考えている人も増えています。

長年働いた環境を離れて、第二の人生をスタートさせたいという前向きな気持ちで早期退職を検討する人もいます。

④介護や家庭状況の変化

ミドル・シニア世代は親の介護や、子どもの進路など家族の状況の変化が起こりやすい年代です。仕事の重圧に加えて家庭環境の変化も起こることで、退職を検討する人も多くいます。家族を優先し、家庭を支えることも早期退職をする理由の1つです。

⑤評価や人間関係に関する不満

長いキャリアを積むことで評価や報酬が上がっていきますが、結果が自分の思っているものとズレてしまい、会社に対して不満を抱く人もいます。

評価や昇給の上限が見えてきてしまうとやる気を失くし、仕事に対する諦めを抱く人も出てきます。また、ミドル・シニア世代は中間管理職など責任のある立場にいる人も多く、人間関係に関するストレスを抱えがちです。

上司と部下との調整やハラスメントリスクへの気遣い、若手社員との価値観のズレなど、ストレスの元となる内容はさまざまです。仕事内容よりも自分への評価や人間関係に限界を感じて、退職を考える人は多くいます。

早期退職に満足する人の特徴

早期退職をしてよかった・満足していると感じる人には、いくつかの共通した特徴があります。以下では主な特徴を5つご紹介します。

①ストレスを感じていた

仕事内容・通勤・人間関係などで、過度なストレスを感じていた人にとって、早期退職はストレスから離れるきっかけとなります。重圧のある立場や人間関係から距離を取れば、これまで感じていた精神的・身体的な不調が良い方向へ向かう可能性もあります。

時間的な余裕が退職前よりも出てくるので、バランスの取れた食事や運動など、健康的な習慣の形成も可能です。リラックスできれば、ストレスの軽減につながります。仕事によって強いストレスを感じていた人は、早期退職によって満足度の高い生活を送れるようになるでしょう。

②仕事以外の目標や趣味がある

退職後に満足度の高い生活を送れる人は、仕事以外の目標や趣味があることが多いです。会社以外のコミュニティに参加する・家族との時間を大切にする・健康維持に努めるなど、人によって目標の内容はさまざまです。

自分の状況に応じて、どのように余暇の時間を過ごしたいのかを事前に決めておくと、退職後も満足できる生活を送れるようになります。

趣味なら、運動を始めたりボランティアに参加したりなど、新しいことを始めるのもおすすめです。そのほか、体力があるうちに旅行をする・ゲームや読書をするなど、興味があるものや取り組んでみてたいことを事前にピックアップしてみてください。

③専門的なスキルがある

早期退職をした後に再就職を検討している場合、専門的なスキルや社会人として必須のスキルを持っている人は、さらに満足度の高い第二の人生を送れるようになります。

また、職種に関係なく活用できる"ポータブルスキル"も重要です。ポータブルスキルとは、現状把握・課題設定・計画立案・課題の遂行・対応力・社内外の対応・上司や部下への対応などの要素で構成されています。

どのような仕事でも欠かせないスキルのため、多くの職場で必要とされる力です。多くのスキルを身につけている人は、退職後もさまざまな選択肢も取れるようになります。

④十分なお金がある

早期退職後の生活で不安として多くあげられるのは、お金に関する内容です。定期的な収入がなくなり、年金受給までに期間の空くミドル・シニア世代にとって、お金に関する不安は大きな問題でしょう。

退職後も安心して満足した生活をしている人は、事前にお金に対する準備を行っています。投資や副業で会社以外の収入が入ってくる仕組みを作っていたり、十分な貯蓄を用意していたりします。金銭的な不安を減らすためには、退職後のライフプランを詳細に立てておくことも大切です。

⑤生活に対する計画がある

将来の生活に対する計画は、出費に対する備えはどうするのか・余った時間で何をするのか・仕事をどうするのかなど、決めておくべき内容は多岐にわたります。

自分や家族の希望を踏まえ、どのように時間やお金を使うのか決めておけば、やりたいことに向けてやりがいを持って日々の時間を送れます。満足度の高い生活を送るためには、将来のライフプランを決めてみてください。

早期退職に後悔する人の特徴

早期退職に満足する人がいる一方で、辞めなければよかったと感じている人もいます。どのような人が後悔しやすいのか、特徴を6つご紹介します。後悔せずに退職後の生活を送るためにも、ぜひご確認ください。

①専門的なスキルがない

退職後に再就職を検討している場合、専門的なスキルが必須です。企業からすると、スキルがないミドル・シニア世代よりも、経験がなくても教育ができる若い世代の求職者を採用したいと思うためです。つまり、即戦力で活躍できると力ができないと、再就職は難航します。

また、職場から離れると新しい技術や情報と触れ合う機会が減り、成長が止まる可能性が高まります。継続的に自分から学ぶ姿勢がない限り、スキルは育ちません。積極的に学習する意欲や専門的なスキルがないままの退職は、後悔する可能性が高まります。

②収入に対する不安がある

将来の収入に不安がある状態で早期退職をした人は、退職しなければよかったと後悔している傾向にあります。退職金が思ったより出なかった・住宅ローンやリフォームなどで出費が重なった・保険料や税金がかかったなど想定以上に支出が多く、赤字となるケースもめずらしくありません。

年金の支給まで時間があるうえ、老後費用まで必要となるミドル・シニア世代の早期退職は、入念なお金に関する計画が必要です。趣味などに使うお金・生活費・万が一に備える防衛費などの項目に分けて、お金の不安を解消していってください。

③やりたいことがない

早期退職をする理由が「何となく」「ただ仕事を辞めたい」など、目先の感情などの場合、退職したことを後悔する可能性があります。いざ仕事を辞めてもやりたいこと、やることがないと、日々の生活に対して満足感を得られません。

毎日が日曜日のような、無為な過ごし方をしていると生活リズムが崩れ、自己肯定感も下がりやすくなります。だらだらとした状態が続くと、再就職や学び直しについても腰が重くなり、動き出せなくなります。

結果、時間があるのに何もできていない状態に嫌気が差し、退職そのものを後悔するようになるでしょう。

④社会的なつながりがない

退職をすると肩書きや立場もなくなり、人との交流やメリハリのある会話など、社会的なつながりが減少します。仕事を通して交流をしていた人にとって、つながりを感じられない生活はストレスとなります。

場合によっては、うつ病などの精神疾患につながる可能性もあるでしょう。日常生活に影響を及ぼさないためには、趣味やボランティアなどでゆるくても社会的なつながりを持ち続けることが大切です。

⑤家族との関係がうまくいかない

家族との向き合い方がうまくいかないと、早期退職をしても後悔する可能性があります。家族から早期退職を歓迎されていなかったり、自分のことを優先しすぎてコミュニケーションを取れていなかったりすると、仕事をしていた時よりも関係が悪化するケースも。

後悔せずに退職後の生活を送るには、家族と事前に会話を重ね、どのように過ごしていくのかを一緒に決めておくことが必要です。

⑥社会的信用が減る

退職をすると「会社員」という肩書きを失うと同時に、社会的信用も減っていきます。クレジットカード・借入・賃貸物件の審査の際は、以前までは通っていても退職後は通らないということはめずらしい話ではありません。

住まいの引っ越しを予定していたが、仕事を辞めた後では審査のハードルが上がり、想定していた生活を送れなくなる可能性もあります。社会的信用が減ることを理解し、事前に準備を行っておくことが後悔を減らすポイントです。

早期退職で後悔しないためのチェックリスト

早期退職をしてから後悔しないために、事前に後悔しがちなポイントを確認してみてください。先にチェックし、対策ができれば満足度の高い生活を送れるようになります。

退職金や年金以外の収入を確保する

退職後の後悔で多いお金の問題を解消するために、さまざまな収入源を確保しておきましょう。退職金や年金以外に、投資や副業などで一定のお金が入ってくるような仕組みの構築を考慮してみてください。

貯蓄がどんどんと減っていくのを見ていくのは、精神的なストレスがかかります。将来予定されている支出と必要な収入を計算し、資金を確保する方法を検討してみてください。

キャリアの棚卸しをする

再就職など別の仕事を続けたいと考えている場合、まずは自分のキャリアやスキルの棚卸しを行うことをおすすめします。どのような武器があるのかを知っておくだけで再就職のハードルも下がります。実績や経験を振り返り、自分の強みを見つけてみてください。

退職後のやりたいことを決める

退職後の毎日を充実させるためには、目標ややりたいことを決めておくことが大切です。自分のやりたいことが決まっていれば、時間を有効的に活用できます。

場合によっては、会社以外の人との関係構築も可能です。メリハリのある生活を送るためにも、目標ややりたいことを探してみてください。

まとめ

早期退職に満足する人、後悔する人の特徴をご紹介しました。早期退職は、仕事以外の目標がある人・お金の不安がない人・将来の生活に対する計画がある人は、満足度が高くなります。

一方で、お金の不安がある人・やりたいことがない人・家族関係がうまくいかなかった人などは、後悔しやすくなります。

少しでも後悔なく早期退職をするには、事前に入念な計画を立てて家族と相談したり、複数の収入源を確保したりと、準備が大切です。今回ご紹介した内容を、ぜひご活用ください。

関連記事

退職所得控除とは?計算方法や手続きの流れ、2026年改正のポイントも合わせて紹介 退職金で住宅ローン完済は正解?老後資金とのバランスを考えるポイント "ちょっとだけ働く"がちょうどいい!シニアに広がる短時間勤務の魅力

記事をシェアする

あなたへのオススメ記事

キャリアアップとは何か?ミドルシニア世代が今考えるべき働き方

キャリアアップとは「収入アップ」や「昇進」だけを指すものではなく、自分自身の価値を高め続けることです。人生100年時代を迎え、ミドルシニア世代にも長く働き続ける力が求められています。本記事では、キャリアアップとスキルアップの違いを整理しながら、変化する雇用環境の中でミドルシニアがどのようにキャリアを築き、成長し続けていくべきかを具体的に解説します。

  • キャリアを考える
  • 2026年5月22日

スキルで社会に貢献する新しい働き方――「プロボノ」という選択肢

自分のスキルや経験を活かして社会に貢献する「プロボノ」という活動が、いま注目を集めています。単なるボランティアとは異なり、専門性を活かして社会課題に取り組む点が特徴です。プロボノは誰かの役に立つだけでなく、自身のキャリアの見直しや新たなつながりを生み出す機会にもなります。本記事では、その意味や特徴、メリット、参加方法についてわかりやすくご紹介します。

  • キャリアを考える
  • 2026年5月20日

女性が主役となる労働市場へ!過去最高の就業率が生む変化とは

男女共同参画社会の推進から約30年、働く女性は過去最多となり、特に60代前半の就業率は37.8%から63.8%へと大きく上昇しました。医療・福祉分野を中心に女性の労働参加は拡大し、日本の人手不足を補う重要な存在となっています。制度面の整備や働き方の多様化が進む中、家計を支え、自分らしい人生を築くために再び仕事に向かうミドルシニア女性が増えており、日本社会は今まさに“女性活躍の新時代”を迎えています。

  • キャリアを考える
  • 2026年3月30日

あなたにあった働き方を選ぶ