老活とは?終活との違いや老後の資金・健康・趣味など、老後の生活を安心して過ごすための準備の仕方
- ライフプラン・人生設計
- 公開日:2026年2月26日
「老活」とは終活より一歩手前の段階で、老後をより自分らしく安心して過ごすために、元気なうちから生活・お金・健康を整えておく準備のことです。近年では老後生活に不安を感じ、早くから準備を整える人が増えています。今回は老活と終活の違いから、老活が注目される背景、取り組む内容などについて紹介します。セカンドライフを充実させたい、老後の不安を軽くしたいと方は、ぜひ最後までお読みください。
老活と終活の違い
老活とは、老後の生活に向けて元気なうちから準備を始める活動のことを指します。資産形成や、趣味を見つけるなどの活動が老活に含まれます。終活の前段階にあたり、老後を快適に生きることを目的とした活動です。
一方、終活は自分が亡くなった時に家族や友人などが困らないように、生活の規模を縮小したり、財産に関する取り決めを決めたりする活動です。自分が亡くなった後を意識して動くのが特徴を言えるでしょう。
老活が注目されている背景
なぜ、老活が注目されているのでしょうか。背景には、以下の3つの要因が考えられます。
平均寿命と健康寿命
日本人の平均寿命は、男女ともに80歳を超えており、人生100年時代とも言われています。そのため、60歳で定年退職しても20〜40年ほどは老後生活となり、ただなんとなく生活をするだけでは、資金や健康などに問題が起きる可能性があります。しかし、老後生活の準備ができていれば、長い定年後の生活も充実して過ごしていけるでしょう。
また、平均寿命とは別に、介護などを必要とせずに生活ができる期間を指す、健康寿命も影響しています。健康寿命は平均寿命よりも短く、10〜15年ほどです。そのため、残りの時間をどのくらい元気に過ごせるかを考えている人が増えており、老活への関心が高まっています。
年金に対する不安
65歳から受給開始となる公的年金だけでは、生活ができないのではないかと、不安に思う人が増えています。物価上昇や医療費の上昇で、年金以外にも貯蓄や収入がないと、生活できないという話もめずらしくありません。
こうした将来への不安から、40代・50代からの資産の整理で、老後を快適に安心して過ごしたいという考えから、老活に対する注目が集まっています。
老後生活を重視する傾向
平均寿命が伸びたこともあり、定年退職後も20年・30年と生活が続くことが一般的になっています。そのため、老後はなんとなく静かに暮らすよりも、やりたかったことや趣味を楽しみたいという人が増えてきています。自分らしいセカンドライフを実現させるための手段として、老活に取り組む人が徐々に増加しています。
老活をしないデメリット
ミドルシニア世代から注目を集めている老活ですが、もし何もしないまま老後を迎えたらどのような影響があるのでしょうか。以下では、老活をしないことによるデメリットを3つ紹介します。
お金の不安が残る
老活の中には資金作りに関する内容も含まれるため、早い段階で将来の資産を確認し、計画的に用意ができます。しかし、忙しいから怖いからなどの理由で避けてしまうと、お金に関する不安を常に抱える老後生活になってしまいます。
介護費用が足りるのか、病院への診察代を支払えるのかといった不安があれば、趣味や日々の生活も楽しめません。早いうちから、老後生活の費用を試算し、必要なお金を確保する方法を検討しておくようにしてみましょう。
住まいや健康に影響が出る
住まいであれば、元気な時は気にならなかった小さな段差や、立地の不便さが高齢になるにつれて気になるようになってくるでしょう。老後になってからでは、体力的・金銭的に厳しく、すぐにリフォームや引っ越しなどの行動に移りにくくなります。
健康面ではこれまでと同じ生活を続けていたら、ある日突然体調を崩して元に戻らなくなる可能性もあります。体調に影響が出てから考え始めても、取れる対策には限界があります。だんだんと外出が減ったり、やりたいことを諦めたりすることが増えると、身体にも心にも影響が出てくるでしょう。
社会とのつながりが減る
定年退職をして仕事をしなくなると、社会的なつながりが大幅に減ってしまいます。趣味がない・家族以外のコミュニティがない・地域との関わりがない老後の生活では、孤独感を抱きやすくなります。
孤独感は精神的な不安・不調・やる気の低下などの原因です。老活を通して、早くから仕事以外の人との関係を持っておくと、老後も自然と人と関われる環境を残していけます。
老活の始め時とは?
老後の生活を意識した老活をいつ始めるのがいいのか、悩む人も多いでしょう。明確に何歳からというのはありませんが、40代から始めても早すぎるということはありません。少しずつ老後を意識した生活を行うことで、ゆとりのあるセカンドライフを始められるでしょう。
終活と並行して、老活を進めることもできます。終わりを意識して財産や身の回りを整理しつつ、老後を楽しむための準備もできれば、いざという時に慌てずに済むでしょう。
老活で取り組む内容
具体的に、老活で取り組む内容を紹介します。
資金作り
老活では、老後を安心して過ごすための資金作りに取り組みます。年金だけでは不安な将来の生活費を準備しておくことで、万が一の時も慌てずに過ごせるでしょう。まずは、以下の3つを取り入れてみてください。
• 家計の見直し
• 貯蓄や投資
• 副業
最初に現在の家計状況の見直しと、将来に必要となるであろう、おおよその生活費などを試算しましょう。必要な金額に対して、現在の貯蓄や投資のペースで間に合うのかが分かれば、具体的な行動や改善につながります。また、家計の状況を見直して無駄を省ければ、将来に対する備えに回す余裕を確保できます。
投資は株式や投資信託などはもちろん、iDeCoや新NISAなどを始めるという選択肢もあります。特にiDeCoは個人で用意する私的年金の役割を持っており、積み立てを始めると原則60歳までは引き出しができません。年金方式や一括方式など、老後のライフプランに応じた受け取り方も可能です。
また、早いうちから副業を始めたり、老後の働き方を決めたりしておくのも大切です。副業での収入があれば、その分貯蓄や投資によって早いペースで資産形成ができます。定年退職後は副業を本業とすることで、安定的な収入を得られるようになるでしょう。
老後も仕事を続けるなら、働き方も決めておく必要があります。再雇用なのか、パートで働くのかによって、生活スタイルなども変わってきます。資産や仕事に関する内容を老活で決めておくと、安心してセカンドライフを楽しめるでしょう。
健康管理
健康管理も老活の1つです。病気や怪我は治療費が発生し、診察などの都度に出費が増えてしまいます。体に不調があれば心にも影響し、積極的な活動が難しくなります。少しでも元気に、出費を減らしていくなら健康管理に取り組みましょう。
現在の食生活・睡眠・運動習慣を見直し、徐々に健康的な生活へとシフトしていきます。味の濃い食事を避けて、毎日歩く習慣が身につけば、高血圧などの生活習慣病を避けられる可能性が高まります。
健康診断を定期的に受けて、病気の早期発見ができれば、治療にかかる費用や時間も削減でき、健康的な老後生活につながります。健康寿命を伸ばすためにも、日々の生活習慣を見直してみてください。
住まいの整理
老後生活を考えた住まいの整理も老活の1つです。自宅の段差やドアなどの建具をリフォームによって、バリアフリー仕様に早めに変更することなどが含まれます。手すりやスロープを設置しておけば、実際に必要になった時に慌てて工事を依頼せずに済みます。
また、立地が不便なら引っ越しを検討するのもおすすめです。病院や介護施設に近い場所の賃貸に引っ越しておけば、移動にかかる負担などを軽減できます。
同時に断捨離を行うなど、生活の規模をダウンサイジングしていくことも重要です。片付けや掃除は体力が必要なため、老後になってからでは思うように進められず、挫折する可能性もあります。元気な時から少しずつ進めていければ、老後の時には必要なものだけで過ごせるようになるでしょう。
趣味探し
老活は、老後の生活を充実させるための準備を指しています。そのため、老後を楽しく過ごすための趣味探しも老活の1つです。
趣味を探す際は、今できるものはもちろん、体力が落ちても楽しめるものを探してみましょう。セカンドライフでも楽しめるおすすめの趣味にはこのようなものがあります。
• 読書
• 散歩や登山
• ジム
• 音楽や芸術鑑賞
• 写真
• 料理
• ハンドメイド
• 囲碁・将棋
• ガーデニング
• ゴルフ
• ゲーム
• スポーツ観戦
1人でも楽しめるけれど、仲間がいるとより楽しめるものを選ぶと長く続けやすくなりまます。また、あまり費用をかけずに始められるものであれば、取り掛かりやすく継続しやすくなるでしょう。
周囲とのつながり
新たに周囲の関係を作るのは、気力も体力も必要です。力が落ちてくる老後からでは、関係構築に対するハードルが上がっていきます。
40代や50代から、仕事や家族とは関係ない友人ができれば、老後も社会とのつながりをキープできます。趣味を始めて新たなコミュニティに入れれば、自然と年齢や環境も違う人とのつながりを作れます。
老活に関するよくあるQ&A
老活を始めるにあたってよくある質問に回答します。やり方など気になるポイントがある方は、ぜひご確認ください。
老活と終活は同時にやってもいい?
老活はこれからの老後をどう生きるかを考える活動であり、終活は自分が亡くなった後に備える活動ですので、目的が異なります。ですが、同時に進めても問題ありません。
元気なうちから始めれば、生活やお金を整える老活と、身の回りや情報を整理する終活を無理のない範囲で並行して進められるでしょう。ただし、すべてを一度にやろうとすると負担になり、続かなくなります。無理なく行うためには、まず老活を中心に進め、必要に応じて終活の要素を取り入れていく方法がおすすめです。
老活は一人暮らしでも必要?
一人暮らしの人にも老活は効果的です。一人暮らしの人は、家族と同居している人と比較すると、体調不良や生活の変化について、周囲に気づいてもらいにくいことがあります。
老活を始めれば、生活費や収入の見通しを立てる・緊急時の連絡先を整理する・住まいや健康について早めに考えるといった準備ができます。困った時にどうするかという備えができれば、将来の不安を減らしていけます。ぜひ、一人暮らしの人も老活に取り組んでみてください。
老活は何歳から始めるのが理想?
老活を始めるのに、早すぎることはありません。一般的には、老後の生活を意識し始める40代〜50代から始める人が多い傾向にあります。ただし、老活は年齢ではなく、体力・判断力・選択肢の多さがあるうちに始めることが重要です。早く始めるほど、無理なく少しずつ準備を進めることができます。
老活にはどれくらいお金をかけるべき?
老活はお金をかけなくても取り組める活動です。お金をどのくらい使うのか、何に使うのかを把握することが重要なため、現時点ではあまりお金をかけられなくても問題ありません。
まとめ
充実した老後生活を送るための活動、老活について解説いたしました。自分が亡くなった後を考える終活とは異なり、引退した後の老後生活をより良くするための活動が老活です。
老活では、資金作り・健康管理・住まいの整理・趣味探し・周囲とのつながりなどを行うのが主な取り組み内容です。安心してセカンドライフを送りたいと考えている人は、ぜひ本記事を読み返して、老活を始めてみてください。