警備員として働くために資格は必要?種類や取得メリットを解説

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「警備員への転職をするときに、資格は必要なの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。今回はそんな警備員の資格について、取得するメリットや資格の種類、合格率などを中心にお伝えしていきます。

警備員として働くために資格は必要?

結論からいうと、警備員として働くために資格は必須ではありません。ただ、資格を取得することで携われる業務もあります。加えて、資格があることで採用されやすかったり、キャリアアップを目指しやすかったりという非常に嬉しい点も。

警備員の資格と一口にいってもいくつか種類があり、それぞれ難易度も異なります。次の項から詳しく解説していきますので、早速見ていきましょう。

資格を取得するメリット

先述したように、資格を取得することで大きなメリットがあります。ここでは、もう少し詳しくそのメリットについて解説していきます。

給与アップが期待できる

警備会社によっては、資格手当を支給しているところも多くあります。さらに、給与だけでなくキャリアアップにもつながるので、資格取得するメリットは大きいといえるでしょう。

仕事の幅が広がる

警備員は資格がなくても仕事ができるため、資格を取得せずに働いている人も多くいます。しかし、冒頭でもお伝えしたように、有資格者でなければできない業務もあります。

資格取得により、仕事の幅が広がり会社から重宝される存在になれます。取得する資格によっては管理職を任されることもあるので、警備員としてステップアップしていくことも目指せるでしょう。

定年後の転職活動に有利

シニア層の年代になると、転職においてどうしても不利になりやすいですが、資格を取得しておくことで転職の選考で有利になります。採用される確率を少しでも上げるためにも、資格取得は有効な手段なのです。

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警備員に関連する資格にはどのようなものがある?

警備員の資格には、国家資格を含めていくつかの種類があります。
ここからは、その中でも代表的な「機械警備業務管理者」「警備員指導教育責任者」「警備業務検定」について、一つひとつ解説していきます。

機械警備業務管理者

機械警備業務管理者とは監視カメラや警報装置など、警備に関する機械の運用や維持管理、教育指導までと、さまざまな業務に携わります。

特に受験資格などはなく、誰でも講習と試験を受けることができます。ただ、警備業法第三条の警備要件に該当する方は、受けることができないので覚えておいてください

■警備業法第三条 警備要件に該当する者
・18歳未満
・破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
・禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、処分から五年を経過しない者
・集団的、又は常習的に暴力的不法行為など、罪に当たる違法な行為を行う恐れがある者
・暴力団員とかかわりがある者
・アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
・心身の障害により警備業務を適正に行うことができない者として国家公安委員会規則で定めるもの など

出典:e-Gov法令検索 昭和四十七年法律第百十七号警備業法

警備業法第三条を要約すると、精神に障害があり適切な判断が難しい、アルコールや麻薬の中毒者、暴力団と関わりを持っているなどの内容です。

警備員指導教育責任者

警備員指導教育責任者とは、新人の警備員の研修をする指導者に必要な資格です。具体的な業務内容としては、研修の企画書作成や研修の実施、管理、記録など。

警備業法にて、警備員は研修を受けなければ勤務をすることができない、と定められています。また、警備員の研修は警備員指導教育責任者の有資格者でなければおこなえない、とも定められています。

すべての警備会社および各営業所は、警備業務の区分ごとに警備員指導教育責任者の有資格者を選任し、研修や指導をする義務が定められているのです。警備業務区分は以下の通りになります。

警備区分 業務 研修するために必要な資格
1号警備

施設警備・機械警備

「施設警備」と「機械警備」の警備員指導教育責任者の資格
2号警備 交通誘導・雑踏警備 「交通誘導」と「雑踏警備」の警備員指導教育責任者の資格
3号警備 輸送警備 「輸送警備」の警備員指導教育責任者の資格
4号警備 身辺警備 「身辺警備」の警備員指導教育責任者の資格

このように、それぞれの警備業務に合わせて必要な資格も分かれています。全部で4つありますが、自分がやりたい警備区分の資格のみを取得しても良いです。

ただ、警備員指導教育責任者の資格を多く取得しているほど、仕事の幅が広がります。それにより、キャリアアップにもなり、給与アップにもつながる資格でもあります。
ここで、注意してほしいのが受験資格です。受験資格は以下の5通りあります。

1.受講する警備区分の業務を、最近5年間に通算3年以上従事している
2.受講する警備区分の警備業務検定一級の合格証明書の交付を受けている
3.受講する警備区分の警備業務検定二級の合格証明書の交付を受けてから、1年以上継続して同区分の業務に従事している
4.受講する警備区分の旧検定一級に合格している
5.受講する警備区分の旧検定二級に合格し、1年以上継続して同区分の業務に従事している

1つめを見ていただければ分かるように、実務経験があれば受験資格を満たすことになります。そのため、まずは無資格で入社して、ある程度経験を積んでから資格取得する、という方法もあるので覚えておいてください。

警備業務検定

警備業務検定とは警備業法で定められている国家資格の1つです。
全部で6種類あり、それぞれに一級、二級と、難易度が設定されています。受験資格は特になく、検定試験に合格するか、特別講習を受講することで資格を取得することができます。

一級の検定を受験するためには二級の検定に合格後、合格した同じ区分の警備業務に1年以上従事する必要があります。それでは、警備業務検定の種類を見てみましょう。

施設警備業務検定 事務所や興行場などの施設を警備するために必要な知識やスキルがあることを証明する資格
交通誘導警備業務検定 工事現場や細い道など、通行が危険なところにおいて、車両や歩行者を誘導するための知識やスキルがあることを証明する資格
雑踏警備業務検定 イベントやお祭りなど、大勢の人が集まる場所の警備をするために必要な知識やスキルがあることを証明できる資格
貴重品運搬警備業務検定 貴重品を運搬する車両を警備するために必要な知識やスキルがあることを証明できる資格
核燃料物質等危険物運搬警備業務検定 核燃料を運搬する車両の事故を防ぐために必要な知識やスキルがあることを証明できる資格
空港保安警備業務検定 空港における警備に必要な知識やスキルがあることを証明できる資格

警備業務検定には一級と二級があるとお伝えしました。二級を取得していることで、現場のリーダーとして活躍することができます。
一級になると、現場のリーダーとしての役割に加え、警備計画書を作成したり顧客と交渉したりと、現場の管理者としての役割を期待されるようになります。

警備業務検定の合格率はどのくらい?

警備業務検定の合格率はどのくらいなのでしょうか。ここでは、先述した警備業務検定の「施設警備業務検定」「交通誘導警備業務検定」「雑踏警備業務検定」「貴重品運搬警備業務検定」「核燃料物質等危険物運搬警備業務検定」それぞれの合格率についてお伝えします。

※上記のデータは2006年1月~2021年12月末日までの累計です
※空港保安警備業務検定については、公表されているデータがなかっため割愛しています

出典:一般社団法人 警備員特別講習事業センター

それぞれ、1級2級ともに合格率は約60%以上となっており、高い合格率といえるでしょう。中でも「施設警備業務検定」と「交通誘導警備業務検定」が人気で、受験者の数が非常に多いです。

警備員資格を取得する方法は?

これまで、警備員の資格について、さまざまなことをお伝えしてきました。ここからは、警備員に関する資格を取得する方法について解説していきます。方法は大きく分けて2つありますので、それぞれ見ていきましょう。

独学で取得する

1つめの方法は"独学で取得する"です。将来的に警備員として働きたいと考えているならば、あらかじめ資格を取得しておくことで、転職を有利に進めることができます。
しかし、独学の場合は自分でスケジュールを立てて計画的に勉強しなければなりません。加えて、受験するための検定費用は自己負担になります。

仮に不合格となってしまった場合、受験する度に検定費がかかってしまうので注意が必要です。これらのことを頭に入れながら、自分で計画的かつ効率的に勉強を進められる方にオススメの方法といえるでしょう。

警備会社に入社してから取得する

2つめの方法は"警備会社に入社してから取得する"です。お伝えしてきたように、警備員に関する資格の中には、実務経験がなければ取得できない資格もあります。そのため、まずは入社してから受験するという方法が適切な場合も。

また、会社によっては資格取得するためのサポート体制が整っているところも多く、検定費用は会社負担してくれるだけでなく、受験するための手続きもやってくれます。

さらに、試験に向けた勉強会も実施している会社もあるため、独学よりも合格率を高めることができます。資格を取得すれば手当も出るところも多いので、ぜひ効率的に資格取得を目指しましょう。まずは入社して実務経験を積み、自己負担を抑えながら資格取得をしたいという方にオススメの方法です。

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まとめ

警備員の仕事をするには、資格は必須ではありません。しかし、資格を取得することで、仕事の幅が広がりキャリアアップにつながるだけでなく、給与アップも期待できます。

さまざまな資格がある中で、独学で取得して転職を有利に進めることもよいでしょうし、あるいは、入社して会社のサポートを受けながら効率的に取得するのもよしです。今回お伝えしてきたことを参考に、ぜひ警備員への転職に役立ててください。

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