清掃員の仕事、正社員になるメリットはあるの?

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コロナによる自粛期間もあまり採用が減らなかったことから、一定の安定度があると注目されている清掃の仕事ですが、正社員になったらどれくらいの待遇が見込めるのでしょうか? そもそも、正社員になることは可能なのでしょうか? 清掃業界へ興味をお持ちの皆さんへ、正社員採用の視点から、清掃の仕事についてご紹介します。

清掃員の仕事内容について

体力だけでなく、頭も使う清掃員

皆さんが自宅を掃除するように、日常において「清掃」は比較的身近な行為です。では、「私生活で行う掃除」と「プロの清掃」に、どんな違いがあるのでしょうか。

一番の違いは、もちろんですが報酬を得る仕事として行うということ。自分の都合やスケジュール次第で行える自宅の清掃とは違い、仕事の場合は清掃箇所や作業手順、清掃の方法が細かく決められており、しかも、時間内に効率よく清掃を進めていくためには、技術が必要とされます。

また、単に汚れを落とせばいいのではなく、ゴミを回収したり、消耗品を補充したり、さらには散乱している物品をきれいに配置し直していきます。汚れを落として衛生的な環境を維持することに加えて、整理・整頓をして美観を保つこともまた、清掃員の仕事なのです。

清掃の仕事の良いところ

スキルを備え、衛生と美観の双方から清掃箇所をきれいにしていく――清掃の仕事は、実は私たちが想像している以上に高度な技術が求められます。

年代によっては「きつい」「大変」という先入観を持っている方もいますが、多くの清掃員は自分の仕事に誇りを持っていますし、清掃の仕事ならではの良さも存在します。

第一に、清掃の知識とスキルが身につくこと。「油汚れには、この洗浄剤」「この材質のフロアを拭くときには注意が必要」など、清掃の仕事で身についたスキルは、日常生活の清掃にも活かすことができます。

また、お客様が利用する場所で清掃を行っていると、直接「ありがとう」「ご苦労さま」などと声をかけていただくこともあります。多くの清掃員にとって、このような感謝の言葉は大きなやりがいとなっているでしょう。

女性や中高年も多く活躍

「でも大変なのでは」と思う方もいるのでは。もちろん、仕事を覚えるまでは大変かもしれません。しかし、多くの場合、清掃の仕事はフローが決まっていますし、経験を積んで仕事に慣れれば、効率よく仕事をこなせるようになります。

家事経験豊富な方が挑戦しやすいのも、清掃の仕事の良いところ。そのため、女性やミドルシニア世代も清掃業界で多く活躍しています。

多様化する清掃員の仕事

働くシーンは、ビルやホテルなどの施設清掃だけでなく、最近はハウスクリーニングの求人も増えてきています。これは、少子高齢化が進み、共働き家庭が増加していることや、ライフスタイルの変化が理由として挙げられます。

「仕事で身につけた清掃のスキルを、異なる仕事に活かしたい」と思っている方にとって、ハウスクリーニングほど適職はないでしょう。ふだん行っている家事の経験を活かせることもあって、ハウスクリーニングは女性にとっても挑戦しやすい仕事と言えるでしょう。

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清掃員の仕事、一般的な就業条件は?

では、正社員として清掃員の仕事に就くと、どの程度の年収を見込めるのでしょうか。勤務時間や福利厚生など、一般的な就業条件をまとめてみました。

【年収レンジ】
200~400万円(40代以上の場合)
※年収は就業先によって違いがあります。オフィスビルやホテル、マンションなどの施設が多い都心部(東京や大阪など)は求人数が多く、比較的高収入を期待することができます。

【勤務時間】
6:00~19:00(実働8時間)
※勤務時間は会社や清掃を行う施設によって異なりますが、全般的に勤務帯は朝早い傾向にあります。

【その他の待遇】
年間休日115~131日程度
完全週休2日制
交通費支給(全額もしくは規定内支給)
※財形貯蓄や退職金制度などを用意している会社もあります。

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清掃業で正社員になれる?

清掃の仕事で正社員を目指すことは、もちろん可能です。未経験でも歓迎する求人は決して少なくありません。アルバイトやパートほど多くはありませんが、正社員採用の求人もあります。

待遇アップを目指す人にオススメの資格

正社員採用なら、キャリアアップや年収アップも期待できます。清掃員の仕事に就き、一定の経験を積んでスキルを磨いたら、ぜひ資格取得にチャレンジしてみましょう。以下の3つの国家資格がおすすめです。

【ビルクリーニング技能士】
ビルの清掃に携わっている人にオススメの資格。この資格を取得することで、ビル清掃のスキルを備えていることが証明されます。3級は初心者でも受験可能。2級以上は実務経験が必要です。なお、1級は現場管理者レベル相当となっています。

試験は学科試験と実技試験の2つ。まずは3級を取得し、経験を積んだら1級にチャレンジするなど、自分のペースで資格取得を目指しましょう。

【建築物環境衛生管理技術者】
通称で「ビル管理士」「ビル管」などと呼ばれる資格で、特定建築物の環境衛生管理を行います。一定以上の面積を有するビルでは、必ずこの資格者を選任しなければならないため需要の高い資格です。

2年以上の実務経験が必要で、資格取得の方法は、「101時間の講習受講」「試験合格」の2種類あります。

【清掃作業監督者】
清掃作業監督者は、さまざまな建物の清掃作業を管理・監督します。受験資格は、「1級ビルクリーニング技能士」または「建築物環境衛生管理技術者」の資格を取得していること。

資格取得の難易度はそれほど高くなく、2日間の講習と試験により資格が交付されます。

ビルクリーニング技能士などは職業訓練校でも取得できるケースが多いようです。お近くの職業訓練校やハローワークでも情報を集めてみるとよいかもしれません。

応募や面接の際の注意点は?

では、正社員の求人に応募する際、どのような点に気をつけるべきでしょうか。

比較的、合格率が高いと言われている清掃業界ですが、コロナ不況の影響もあり応募する求職者は増加傾向にあります。清掃業界の採用動向を踏まえて、応募に備えておきましょう。

清掃業務への興味・関心や適性をアピール

ミドルシニア世代の強みは、豊富な社会経験や人生経験があること。過去のキャリアをたどっていき、清掃の仕事に活かせるスキルや性格をアピールしましょう。

たとえば、「コツコツと仕事に取り組んできた」「集中力があるほうだ」など。しばらく仕事から離れていた方は、「きれい好きなので、家事の中でも特に掃除が得意です」「物事に根気強く取り組むのが得意で、よくジグソーパズルを組み立てています」など、趣味や家事に絡めたアピールをしましょう。

また、コツコツ取り組むことが多い清掃の仕事ですが、ビルに入居している人や同僚と接する機会も存在します。周囲の人としっかりとしたコミュニケーションが取れる一定の社会性があることは、アピールポイントとなるでしょう。

健康面や体力面もアピール

採用担当者が、20~30代の応募者とミドルシニア世代を比較する時、最も心配になるのが「体力面」でしょう。清掃の仕事は体力を必要とするため、健康面や体力面も忘れずにアピールしましょう。

求人サイトで採用動向をチェック

最後に、求人サイトで正社員採用の情報を集めてみましょう。「ミドルシニア世代の採用実績はどのくらいあるのか」「正社員でも、未経験可の求人はあるか」など、実際に求人情報をチェックすることでわかる情報がたくさんあります。

まとめ:年収アップを目指す人は、正社員採用を検討しよう

「きつい」「給料が安い」など、イメージが先行しがちな清掃業界ですが、これまでご紹介してきたように、経験を積んでスキルを磨いたり、資格を取得することで、年収アップを目指すこともできます。

コロナによる自粛期間でも稼働していた清掃会社も多いことから、仕事がなくなる可能性は低い傾向にある仕事。オフィスビルには必須のインフラ的な職種といえるでしょう。

比較的、求人が多く合格率も高いので、正社員を目指す人にとって、「狙い目の仕事」と言えるかもしれません。

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