60代女性に関する調査。仕事の探し方と、求人を見つけた後の行動について

  • 大人のキャリアデータ
  • 2018年2月 5日
  • 60代女性に関する調査。仕事の探し方と、求人を見つけた後の行動について

    60代の女性が採用される仕事はなかなか限られているのが実情です。仕事を探している方は、他の人達がどのように仕事情報を探しているのか気になる方も多いのではないでしょうか。そこで今回、まだまだ現役で活躍したい女性の実情を探るべく、求人情報の探し方や仕事観に関するアンケートを行いました。

    この記事の目次

      60代の女性が求人情報を探す際に取る行動

      まず、60代の女性が仕事をしたいと思った時にどのような媒体を活用しているのかを調査しました。一般的な退職年齢を迎えてもなお働きながら新しい仕事探しをしている層(以下就業中層)、無職・専業主婦の層(以下無職・専業主婦層)に分類し、回答の傾向を比較しようと思います。

      <調査概要>
      【調査対象】 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県に在住で、「現在転職・就職活動中」「転職・就職についての情報収集をしている(具体的な活動はしていない)」「情報収集も具体的な活動もしていないが、将来的に転職・就職を検討している」と回答した60歳から69歳の女性
      【回答者数】 202人
      【調査方法】 インターネット調査(調査会社の登録モニター活用)
      【調査期間】 2017年5月10日(水)~5月17日(水)


      求人情報を探す際、どのような行動を行いますか

      就業中層 専業主婦層
      n 100 102
      求人情報サイトで探す 56.0% 52.0%
      ハローワークに登録する 48.0% 38.2%
      求人誌・フリーペーパーに目を通す 42.0% 44.1%
      タウン情報誌や折込チラシに目を通す 39.0% 48.0%
      新聞の求人広告に目を通す 28.0% 34.3%
      個人的な紹介を受ける 18.0% 11.8%
      店舗の張り紙に目を通す 15.0% 22.5%
      就職/転職エージェントに登録する 12.0% 8.8%

      就業中の層、無職・専業主婦の層、いずれももっとも利用しているのが「求人情報サイト」でした。思ったよりも、と言っては失礼ですが、パソコンやスマートフォンを活用した仕事探しは普及していることが見えてきました。思い立った時にすぐ情報収集できる気軽さが魅力なのでしょう。

      ■就業中層の特徴

      「ハローワークに登録する」が48.0%と一定の支持を受けています。「求人誌・フリーペーパー」「タウン情報誌や折込チラシ」よりも回答比率が高くなっており、職員に相談しながら活動していくスタイルが利用しやすいと感じる方も多いようです。

      ■無職・専業主婦層の特徴

      「求人誌・フリーペーパーに目を通す」「タウン情報誌や折込チラシに目を通す」行動をとる方の比率は就業中層より高く、地域コミュニティが発信する求人情報を重視する傾向があるようです。「新聞の求人広告に目を通す」と回答した方の比率が就業中層より高いことも同様の傾向を示唆していて、「日常生活を送る中で目に付く情報の中に良い求人があれば......」と考える方が多いとも考えられます。

      興味のある求人を見つけた時にとる行動は?

      興味のある求人を見つけたら、どんな行動を取りますか

      就業中層 専業主婦層
      n 56 53
      お気に入り・検討リストに保存しておく 46.4% 49.1%
      会社のHPを閲覧する 44.6% 41.5%
      すぐに応募を行う 37.5% 17.0%
      まず、求人サイトの会員登録を行う 28.6% 28.3%
      他媒体で同じ求人が出ているかを確認する 12.5% 18.9%
      (店舗などの場合)求人先に見学にいく 7.1% 11.3%
      家族や知り合いに相談する 7.1% 9.4%
      結局応募しない 7.1% 9.4%

      「お気に入り・検討リストに保存しておく」がいずれの層でも最多数を得ており、求人情報サイトの機能を上手に活用している様子が伺われます。いずれの層でも「すぐに応募を行う」より多い回答率を得ていることから、慎重に求人を吟味したいと考える女性が多いとも言えそうです。「お気に入り・検討リスト」に入れた状態から「会社のHPを閲覧する」ことによって、求人を比較検討していることがわかります。

      ■就業中層の特徴

      「すぐに応募を行う」比率が無職・専業主婦層と比較して高く、より仕事探しに前向きな傾向があるようです。就業中層は定年退職年齢にいたった時の職場に継続雇用されている方も多く、他に魅力的な仕事が見つかり次第、転職したいと考えている状況とも考えられます。

      ■無職・専業主婦層の特徴

      無職・専業主婦層では、「すぐに応募を行う」の回答率は17.0%と低めです。仕事探しを急ぐ傾向は見られず、マイペースに活動している様子がわかります。「他媒体で同じ求人が出ているかを確認する」と回答する比率が18.9%と就業中層よりもやや高いことからも、慎重にじっくりと就職先を決めたいという姿勢がうかがえます。

      重視する転職先の条件や待遇

      60代の仕事探しで重視される項目として、どのような条件があるのでしょうか。収入や仕事観、職場環境など複数の回答軸から各層の違いと60代女性の考え方の傾向を探っていきます。

      転職活動・または仕事探しを行うにあたって重視する項目をそれぞれ教えてください

      【収入軸】

      就業中層 専業主婦層
      n 100 102
      収入軸
      今よりも高い収入を求める 25.0% 2.9%
      今の収入を維持する 28.0% 5.9%
      金額にこだわらず、一定の収入を得る 29.0% 30.4%

      就業中層、無職・専業主婦層ともに「金額にこだわらず、一定の収入を得る」が上位であり、社会との関わりや生き甲斐を求めて仕事探しをしている様子がわかります。「65歳からの年金支給が始まるまでのつなぎ資金を確保する」、または「働けるうちに70代・80代に向けた資金作りを進める」といった現実的な問題よりも、私生活を充実させつつ無理なく働きたいと考える方が多いようです。

      【仕事観】

      就業中層 専業主婦層
      仕事観
      経験・スキルを活かせる仕事に就く 36.0% 24.5%
      興味がある・やりたい仕事に就く 38.0% 51.0%
      長く働ける仕事に就く 47.0% 31.4%

      就業中層は「長く働ける仕事に就く」ことへの希望が強く、47.0%の回答率となりました。人生100年時代とも言われる中で、60代後半や70代になっても働き続けたいと考える多い状況が読み取れます。無職・専業主婦層は「興味がある・やりたい仕事に就く」ことへの希望が51.0%となり、生き甲斐創出により積極的に取り組む意向が反映された結果です。

      【通勤利便性】

      就業中層 専業主婦層
      通勤利便性
      家から近い職場で働く(最寄り駅など) 49.0% 66.7%
      駅から近い職場で働く
      (どの駅からかはこだわらない)
      18.0% 26.5%
      家から近すぎない職場で働く
      (家の最寄駅ではない)
      9.0% 2.9%

      いずれの層でも「家から近い職場で働く」ことを重視する傾向があります。健康面の不安も出てくる年代となり、無理なく働ける仕事を希望する気持ちがあるようです。無職・専業主婦層では66.7%と7割近くの女性が生活圏で仕事探しをしたいと考えています。

      【こだわるポイント】

      就業中層 専業主婦層
      こだわるポイント
      シフト・勤務時間にこだわる 44.0% 41.2%
      仕事内容ややりがいにこだわる 33.0% 32.4%
      給与にこだわる 25.0% 8.8%
      研修制度が整っている職場にこだわる 6.0% 2.9%

      「給与にこだわる」よりも「シフト・勤務時間」を大切に考える傾向が強く、いずれの層でも回答率4割を超えています。60代を迎えた後から多くの収入を確保するのは難しいこともあり、現実的な思考にたって条件を考えているようです。むしろ、プライベートを充実させてイキイキと過ごす時間を大事にしたいと思う方が目立ちます。

      仕事探しで心配に思うことは?

      仕事を探すうえで心配なことはなんですか

      就業中層 専業主婦層
      n 100 102
      自分の年齢が募集対象か 82.0% 86.3%
      自宅からの通勤時間 72.0% 73.5%
      自分の経験・スキルが活かせそうか 45.0% 33.3%
      交通費が支給されるか 44.0% 43.1%
      自分の体力で問題なく働けそうか 43.0% 55.9%
      労働条件・制度に偽りはないか 40.0% 37.3%
      希望する収入を稼ぐことができるか 38.0% 13.7%
      長く勤務することができそうか 32.0% 16.7%
      希望する勤務体系・シフトを確保することができそうか 29.0% 22.5%
      自分と同年代の人がどれくらい働いているか 22.0% 31.4%
      ノルマがあるなど心理的負荷が高そうな仕事か 19.0% 34.3%
      同僚と馴染めそうか 18.0% 18.6%
      家庭と両立できそうか 16.0% 32.4%
      家族の病気など突発的に発生する状況での休みが取れそうか 8.0% 18.6%

      最後に、仕事探しをするうえで不安に感じている内容に関して聞いてみました。共通する傾向として「自分の年齢が募集対象か」を心配する声が目立ち、どちらの回答率も8割を超えています。全ての年代を対象とした転職情報サイト、求人誌を見ていると若者に向けた内容が多いことから、気後れする方が多いようです。

      「自分の体力で問題なく働けそうか」も就業中層、無職・専業主婦層で共通した心配事のようですが、無職・専業主婦層のほうがより高い回答率になっています。ブランクが空いてしまうと体力面での不安が出やすく、再び働くことに対しての懸念材料になるようです。

      ■就業中層の特徴

      60代が応募できる求人はある程度限定されてくることもあり、「自分の経験・スキルが活かせそうか」を気にする方が多いようです。45.0%の方が「自分の経験・スキル」を活かして働きたいと考えていて、募集年齢層とのギャップに悩んでいることがわかります。

      その反面で「自宅からの通勤時間」「交通費が支給されるか」といった条件面に関する心配もあり、働くからには一定の待遇を得たいと考える方が多いようです。いわゆる「ブラック企業」を避けたい気持ちがあるからか「労働条件・制度に偽りはないか」の回答率も40.0%と高めの水準になっています。

      ■無職・専業主婦層の特徴

      60代になってから再び仕事を始めることに対してネックになるポイントは、体力面の不安があるようです。「自分の経験・スキルが活かせそうか」よりも「自分の体力で問題なく働けそうか」「自宅からの通勤時間」の回答率が高くなっていて、無理なく働くことを優先事項にしていることが読み取れます。

      収入よりも働きがいを重視するのが60代女性の傾向

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      60代の女性の仕事探しで大きな心配事になっている健康に関してですが、働き続けることで、より元気でイキイキと生活できるといった説もあります。自宅にこもりきりになってしまうとかえって体力も衰えやすいものです。働く時間を作って生活にメリハリをつけることで、心身の健康の維持にもつながるでしょう。

      アンケート結果にも反映されていたように、シフトを調整したり通勤の利便性が望ましい環境を選択したりすることによって、身体の負担は軽減できます。月に数万円の収入があるだけでも暮らしは随分楽になりますから、生計を維持するためにも、働き続ける方法を模索してみましょう。

      転職情報サイトにもいろいろな特色があって、ミドルシニア層以外をターゲットに運営しているサイトを選択すれば、効率的に情報収集できるはずです。心を若く維持するためにも、自分にあった仕事探しを始めてみましょう。

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