人生100年時代。35歳から考えるキャリアデザインとは?

  • 100年時代のライフデザイン

キャリアデザインという言葉を聞いたことがありますでしょうか。社会の目まぐるしい変化や働き方の多様化がすすむ今の時代。自己実現を目的としたキャリアデザインを支援する企業も多くなってきました。今回はキャリアデザインとは?というところからその背景や重要性、方法などについてお伝えしていきます。

キャリアデザインとは

キャリアデザインとは、自分が将来どのような仕事や働き方をして、どうなっていきたいのか?などの目標を決めていくこと。仕事だけでなく価値観やライフスタイルなど、プライベートも含めた人生設計(デザイン)を主体的にすることをいいます。

キャリアデザインが注目されるようになった背景

近年になり、キャリアデザインが注目されるようになった背景には、主に以下の理由があります。

社会状況の変化
バブルの崩壊に始まり、グローバル化や少子高齢化、人生100年時代など、社会や時代が急激に変化してきました。加えて、将来の予測が難しいVUCA(ブーカ)と呼ばれる時代になったこともあり、個人が主体性を持ち、自らのキャリアを考える必要性が出てきました。

企業制度の変化
昔ながらの年功序列や終身雇用の廃止により、成果主義が主流の企業が増えてきています。企業は即戦力を求め中途採用が当たり前になり、人材流動が激しくなったのも理由の1つ。また、成果を上げるためや生産性の向上という観点から、働く従業員の満足度やモチベーションが重要視されるようになりました。

仕事に対する考え方の多様化
現代は、バブル期のような、働けば働くだけ儲かる時代ではありません。仕事とプライベートを両立させるワークライフバランスという考え方や、プライベートを仕事よりも優先する人など、仕事や働き方に対する考えが多様化しています。

また、1つの会社で出世していくだけでなく、どこに行っても通用するスキルを身につけたい。毎日、会社に出社するのではなく、時間や場所に縛られない働き方をしたい。このような考え方をする人も多くなってきています。

キャリアデザインをする目的

次に、キャリアデザインをする目的についてお話していきます。

自分らしい働き方、生き方など、自己実現のため
冒頭でもお伝えしましたが、キャリアデザインをする目的の1つは自己実現。自分らしい働き方や生き方を考え、それを見つけるきっかけにもなります。仕事という枠にとらわれず、自分の価値観やプライベートなどのライフスタイルも含めて仕事に対する取り組み方を変えていきます。

将来なりたい自分に向けた行動を明確にするため
将来こんな自分になりたい!という理想から逆算して、どのようなことをすればよいのか?を明確にすることができます。将来なりたい自分になるための行動なので、仕事へのモチベーションを高く保つことができるようにもなります。

自分の市場価値を高めるため
自分が持っている個性や強みを自覚し、それを伸ばしていくことにもキャリアデザインは有効です。年功序列が廃止され、成果主義を導入する企業が多くなっている中、自分の市場価値を客観的に見て、高めていくことも重要なのです。

キャリアデザインの設計の仕方

それでは、どのようにキャリアデザインを行えばよいのでしょうか。ここからはキャリアデザインの設計の仕方についてお伝えしていきます。
まず、キャリアプランを設計する上で重要になる3つの要素があります。

自分の個性や強み
自分の長所や短所、持っている強みなど。

思考や価値観など
どんな仕事に興味を持ち、やりがいを感じているのか、どんな仕事に就きたいのか。

将来なりたい自分のために必要なスキルや能力
なりたい自分になるために、なにをしてどんなスキルや能力を身につけてばいいのか。

上記3つを軸にして、キャリアデザインを設計していきます。それでは、具体的なキャリアプランの設計の仕方について見ていきましょう。

1.振り返りや自己分析をする

まずは、自分のこれまでのキャリアを振り返ってみましょう。持っているスキルや資格、やりがいを感じた業務や苦手だったことなどを書き出してみます。そして、過去のキャリアを踏まえた上で、現状はどのように変化しているのかを自己分析をします。

苦手を克服しているかもしれませんし、昔は得意と感じていたことが逆に苦手になっているかもしれません。深く掘り下げて分析するのがポイントです。また、専用の適正検査もあるので、そちらを利用してみるのも一案。

2.同僚や上司など、身近な人からフィードバックをもらう

自己分析の次は、同僚や上司などの身近な人からフィードバックをもらいましょう。そうすることで、自分を客観的に知ることがきます。自分では苦手だと思っていたことは、客観的に見たら適正があった、という場合もあります。

3.将来なりたい理想の自分のイメージを書き出す

自己分析と身近な人からのフィードバックにより、自分への理解が深まったと思います。次は、どんな仕事に就いて、プライベートではどんなことをしている?など、理想の自分のイメージを書き出してみましょう。

自分の興味があることや強みを活かし、自分らしいキャリアとは?という視点で考えることがポイント。仕事面だけでなく、プライベートでのことも書き出していきましょう。最終的なゴールだけでなく、3年後や5年後など、中間目標も考えておくとより具体的になるのでおススメです。

4.自分が何を優先してやるべきなのかを決める

将来なりたい自分のイメージが固まったら、そのために仕事でやるべきことを考えていきます。そして、その中から、今の自分が優先してやるべきことを決め、目標に向けて実行していきます。目標に向けて必要なタスクの細分化⇒優先順位付け⇒実行、という流れになります。

35歳からキャリアデザインを考える理由

人生100年時代といわれている昨今、35歳という年齢を軸に今後の仕事とキャリアの視点で60歳・70歳まで働くことを想定すれば、残り約30年のご自身のキャリアデザインをどう描いていくかは重要になってきます。

学生から社会人となり、10年超の経験を糧にキャリデザインを考えていくことが、お勤め先の組織全体の強化や事業の拡大を期待できます。また、定年後の再雇用を取り入れている企業が多くなっている中で、新たなに活躍の場を広げていくことも可能。ずっと現役で働き続けたい、セカンドキャリアを成功させたい、という視点もキャリデザインを設計していくうえで重要なものなのです。

まとめ

これからの時代を生きていくには、キャリアデザインをすることで自己実現や自分の市場価値を高めることが重要になってきます。
35歳以上の方にこそおススメしたいキャリアデザイン。
人生100年時代の今、自分を見つめ直すいい機会なのかもしれません。

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