お世話になった方へ送る定年退職のメッセージの書き方
- 転職・退職ノウハウ
- 公開日:2019年8月 7日
お世話になった先輩や上司・知人、または家族が定年退職となるタイミング。口頭で「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えるのもよいですが、感謝の思いをしたためて贈るのはいかがでしょうか。ここでは、具体的な文例や避けるべきNGワードについてご紹介いたします。
定年退職する方へ感謝の想いを伝えるには?
メッセージカードなどで感謝の気持ちを伝えるメリットは、なんと言っても形に残せること。大切な人へ、後でも読み返せる思い出をプレゼントするのは素敵なものです。
ここでは「職場の上司」「身内」別に、定年退職をお祝いするメッセージ文例をご紹介します。
感謝の想いをメッセージにして伝える -職場の上司編-
「ご定年おめでとうございます」に続く言葉がなかなか出てこない場合、定番のメッセージの中に、一緒に働いていたときの思い出に残るエピソード、勉強になったこと、上司からの印象深い言葉などの一言を加えると、生き生きとしたメッセージになるだけでなく、相手が部下にどんな影響を与えたか実感もできることでしょう。
シンプルに感謝の気持ちを伝える文例1
〇〇部長
定年退職おめでとうございます。
〇年間に渡って第一線でご活躍された〇〇部長に、心からの敬意とお祝いを申し上げます。
ご退職後のご健康とご活躍をお祈りいたします。
シンプルに感謝の気持ちを伝える文例2
〇〇課長
ご定年のお祝いを申し上げます。
〇年間、大変お世話になりました。
また、長年の任務を無事勤めあげられましたこと、心よりお祝い申し上げます。
退職後もさらなるご活躍をお祈りいたします。
在職中のエピソードを盛り込んだ文例
○○課長
定年退職おめでとうございます。
入社後、初めて配属された部署で、私の指導をして下さったのが〇〇課長でした。
悩んだ時に、いつも熱心なご指導をありがとうございました。
特に入社〇年目に、私が〇〇のプロジェクトリーダーに任命された際、
常に気にかけて下さり、相談に乗っていただけたことが印象に残っています。
○○課長の今後のご健康とご活躍を、心よりお祈り申し上げます。
退職する上司の人柄を盛り込んだ文例
○○部長
ご定年おめでとうございます。
〇〇部長には、公私ともに多くのことを学ばせていただき、本当にありがとうございました。
どのような仕事でも、真摯に取り組む〇〇部長の姿勢をいつも尊敬していました。
少しでも○○部長に近づけるよう、精進していきたいと思います。
第二の人生がすばらしいものになるよう、お祈りいたします。
退職する上司からの印象的な言葉を盛り込んだ文例
○○課長
このたび定年退職を迎えられることを心よりお祝い申し上げます。
常に周りへの気遣いを忘れず、頼りがいのある〇〇課長の下で働いた日々は私の宝です。
〇〇課長から言われた「〇〇〇」という言葉は、
私が仕事をする上での大切な指針となっています。
どうぞこれらもお元気でお過ごしください。
今までありがとうございました。
退職する人の趣味などを盛り込んだ文例
○○課長、定年退職おめでとうございます。
長年にわたり、温かい指導を頂けたことを、心より感謝いたします。
社員旅行の時に、〇〇課長から秘湯めぐりの話を聞いたことが印象に残っています。
退職後は遠方の秘湯めぐりなど、〇〇課長ご自身のために
有意義な時間を過ごすことができますよう、お祈りいたします。
今までありがとうございました。
感謝の想いをメッセージにして伝える -身内編-
いつも一緒に過ごしている家族には、面と向かって感謝の気持ちを伝えにくいもの。
であれば、ねぎらいの気持ちをこめてメッセージカードを書いてみましょう。あまりかしこまった言い回しは使わず、普段接しているスタンスを心がけましょう。
相手が働いている頃の印象に残ったエピソードなどを加えると、より気持ちが伝わります。
妻から夫へ贈るメッセージ
〇〇さん(またはお父さん)、本当にお疲れさまでした。
家族を守るため、長い間、一生懸命に勤めてくれたことに心から感謝しています。
退職後は、なかなか出かけることができなかった
釣りやゴルフなどの趣味をたっぷり楽しむことができますね。
どうやら夫婦に定年はないとのことです。
これからも末永く、よろしくお願いいたします。
夫から妻へ送るメッセージ
〇〇さん(またはお母さん)
定年退職おめでとう。
仕事もしながら、家族が心地よく過ごせるよう
家事もこなしてきたお母さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
どうか、これからは心置きなく、自分のために時間を使ってください。
長い間、本当にお疲れ様でした。
義父に送るメッセージ
お父さん
つつがなく定年を迎えられましたことを心よりお慶び申しあげます。
これからの人生が健康で充実した楽しいものでありますよう
お祈り申し上げます。
義母に送るメッセージ
お母さん、定年退職おめでとうございます。
長年にわたって家事、子育て、仕事を立派に両立されてきたお母さんのように、
私も家庭を支える存在となれるよう精進していきます。
長年のご功労に心より感謝するとともに、
新たな人生が健康で充実したものであるよう願っています。
子どもから親(父)に送るメッセージ
お父さん、定年退職おめでとうございます。
〇年という長期間にわたり、家族を守るために勤めてくれたことに感謝しています。
仕事一筋だったお父さん、これからはお母さんとの時間を楽しむとともに、
趣味のゴルフや旅行をたっぷり楽しんでください。
本当にお疲れ様でした。
子どもから親(母)に送るメッセージ
お母さん、定年退職おめでとうございます。
会社で働き続けながら、家事や私の子育ての手伝いもこなす毎日は
想像以上に大変だったことだと思います。
退職後はゆっくりと趣味の旅行やガーデニングができますね。
落ち着いたら、一緒に旅行の計画でも立てましょう。
本当にお疲れ様でした。
定年退職メッセージで避けるべき言葉とは?
定年退職を祝う手紙やメッセージは、これまでの感謝の気持ちと、今後の幸せを祈る気持ちを入れるのが基本です。しかし、具体的なエピソードを加える場合など、お祝いにふさわしくない言葉が入らないように注意するようにしましょう。
ここでは、定年退職する人に送るメッセージとしてふさわしくない言葉や注意点をご紹介します。
縁起が悪い!?定年退職のメッセージのNGワードについて
「忌み言葉」というのをご存知でしょうか。縁起が悪いため、お祝いごとには使うべきではないという言葉です。
<忌み言葉>
・死 同じく「死」と響きが同じ「四」も避けます。
・苦 これも「苦」と響きが同じ漢数字の「九」も避けるようにします。
・枯れる
・倒れる
・曲がる
・折れる
・切れる
・重い
また、病気や死、老いなどを意味する言葉や、それらをイメージさせる言葉も使わないようにしましょう。
そのほか、避けたほうがよいNGワード
・「がんばってください」
「がんばってください」という言葉は、部下が目上の人に使うべき言葉ではありません。激励の言葉を使いたい場合、「ご活躍をお祈り申し上げます」などにします。
・「残念です」
退職というと、湿っぽくネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、定年退職は新しい人生のスタートでもあります。お世話になった上司がいなくなり寂しい気持ちであるのもわかりますが、「残念です」という言葉は避け、「寂しくなります」くらいの言葉でとどめます。
・「ゆっくりお過ごしください」
今のシニアはとてもアクティブ。定年退職を迎えた人でも、再雇用で働き続けたり、ボランティアや趣味など精力的に過ごす人も多くなっています。退職後もあれこれ楽しみたいと考えるアクティブな人に、「ゆっくりお過ごしください」というメッセージを書いてしまうと、その気持ちに水を差されたと捉えかねません。
まとめ:誤字脱字に気を付けて、心のこもったメッセージを
定年退職をする人に、感謝の気持ちを込めて贈りたいメッセージ。失礼のないように、誤字や脱字、避けたほうがよい言葉を使っていないか確認をしながら仕上げていきましょう。
手書きで書かれたメッセージは、メールとは違った温かみを感じるもの。心をこめて書いた手紙は、きっと相手にも気持ちが伝わるはずです。