コールセンターの仕事とは?仕事内容や時給、よくある口コミまでご紹介
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- 公開日:2019年1月31日
コールセンターの仕事は、時給も比較的高いことから中高年の女性にも人気があります。仕事は、大きく「インバウンド(受信業務)」「アウトバウンド(発信業務)」に分かれますが、具体的にどのような仕事なのでしょうか。口コミとともにご紹介します。
インバウンド(受信業務)の特徴と、向いている人の傾向
「インバウンド」とはお客様(ユーザー)からかかってくる電話を受け、対応する受信業務。コールセンターの求人では8割を占めるとされています。インバウンドは主に「テレオペ(テレフォンオペレーター)」「カスタマーサポート」「テクニカルサポート」に分かれており、それぞれ仕事も異なります。
テレオペ(テレフォンオペレーター)
お客様からかかってきた電話を受信し、商品・サービスに関する問い合わせに対応したり、注文や加入を受け付ける仕事です。下記で説明するカスタマーサポートやテクニカルサポートなども含まれる場合もあります。
カスタマーサポート
取扱商品やサービスに対する企業の問い合わせ窓口。そこにかかってきた電話を受けて、必要な情報をお客様(ユーザー)に提供する仕事です。お客様からのクレームに対応することもあります。
テクニカルサポート
電子機器の操作方法やネット接続の方法・不具合の解消方法といった技術的な問い合わせを受け付ける仕事です。疑問を持つお客様を専門の担当者に取り次ぐのが主な仕事ですが、内容によっては解決まで担当することもあります。
どんな人がインバウンドに向いているの?
「インバウンド」は英語の「inbound」からきている言葉で、「入ってくる」という意味があります。初めて日本を訪れる外国人旅行者を"おもてなし"するように、電話をかけてきたお客様(ユーザー)の気持ちに寄り添い、トラブルや困ったことを解決していこうというホスピタリティ精神を持った人が向いているでしょう。
ただし、寄り添う気持ちは大切にしつつも、ビジネスであると割り切ることも時には必要です。問い合わせなどに対しては、お客様がどういった点で困っているのか、どのような対応を求めているのかを適確にスピーディに聞き出し、担当部門に取り次ぐといった臨機応変な対応ができることも必要となります。
また、お客様の困りごとの幅はとても広いので、業務知識や対応範囲に広く対処する力も必要です。時には即座にマニュアルの確認をしたり、遠隔操作でお客様と同じ画面を見ながらサポートを行うこともあります。PCの基本的なスキルを抑えていることに加え、より高い技術を持っている人は適性が高いと言えるでしょう。
アウトバウンド(発信業務)の特徴と、向いている人の傾向
インバウンドがお客様からの電話を待つ受け身の業務に対し、「アウトバウンド」とは、商品やサービスをお客様に紹介したり、売り込むために電話をかける「攻め」の業務。主に「テレアポ(テレフォンアポインター)」「テレマーケティング」などに分けられます。
テレアポ(テレフォンアポインター)
お客様に電話をかけて、自社商品やサービスを紹介するのがテレアポの仕事です。積極的にお客様に商品・サービス情報を発信し、商談のためのアポイントを取ったり、サンプルやパンフレットの申込受付を行います。
テレマーケティング
自社商品やサービスを購入したお客様に対し、満足度などについて電話で聞く仕事です。サンプル使用者やパンフの請求者などに対してその感想を聞いて、購入をすすめたり他の商品を案内することもあります。
どんな人がアウトバウンドに向いているの?
多くの消費者は「セールス」の電話に対して面倒と思うことが多く、断られる以外にも、冷たい対応をされたり、話をする前に電話を切られてしまうということも多くあります。そうした対応が続いても、うまく気持ちを切り替えられる人はアウトバウンドに向いているでしょう。
アウトバウンドは、ひとことで言うと商品・サービスを売り込む電話営業。中には、設けられた目標をクリアすると、インセンティブ(報奨金)がもらえたり、時給がアップする職場もあります。営業の経験がある人はなじみやすいかもしれません。
コールセンターの時給は?
ファイリングやデータ入力などと比べ、コールセンターの時給はやや高めです。多くは時給1,000円以上で、東京都心の場合、1,700円~2,200円といった高時給の求人も多くあります。
インバウンド・アウトバウンド別に時給を比べると、受信が主のインバウンドの方が時給がやや低め。とはいえ、時給は1000円を超える案件がほとんどです。同じインバウンドでも、対応する内容や難易度によって差が出ており、知識が問われるテクニカルサポートは、テレオペと比べ高い傾向にあります。
一方、電話をかけて商品やサービスをPRするアウトバウンドの場合は、インバウンドよりも時給が100円~200円ほど高めであることが多いようです。こちらも仕事内容や難易度によって時給に差が出ます。出来高制で、一件アポイントや申込みを確定できたら、時給に上乗せされるケースもあります。
コールセンターの仕事をするメリット・デメリット
時給が高いことも大きなポイントですが、そのほかにコールセンターの仕事で魅力がある点はどのようなことでしょうか?メリットとデメリットを合わせてご紹介します。
メリット1:服装が自由
事務仕事だと「ジーンズNG」「ピアスNG」「髪の毛が長い場合は束ねる」「ネイル不可」など服装や髪形に対して規定を設けている職場が多いもの。しかし、コールセンターの場合、直接、お客様やユーザーと顔を合わせることがないため、服装には規制が少なく自由である職場が多いようです。
メリット2:給与が高い
専門的な知識が必要であったり、定められた目標をクリアすることも視野に入れつつ仕事をするため、時給は高め。アルバイトよりも派遣会社に登録したほうが、より時給が高くなります。また、24時間受付のコールセンターの場合、深夜や早朝は他の時間帯より時給が高めです。
メリット3:時間の融通がきく
コールセンターの仕事は基本的にシフト制。事前に自分の都合や予定を把握してシフト希望を出すことができるため、子供の学校行事や通院などに合わせて働くことができます。職場によっては、午前中のみ・午後のみといった短時間勤務ができるところもあります。
メリット4:未経験でも働ける
求人情報で「未経験OK」とされていることが多いコールセンターの仕事。研修制度が整っているので、商品知識がない人でも安心です。特にアウトバウンドの場合、営業トークや受け答え例はマニュアルに掲載されているので、未経験でも取り組みやすくなっています。
デメリット1:クレーム対応がある
インバウンドの場合、商品の不具合やサービス内容の不備についてクレームを受けることも時にはあります。マニュアルにクレームに対する受け答え例が紹介されていることもありますが、理不尽なクレームや一方的な言いがかりをつけられることもあり、ストレスを感じてしまう人もいるようです。
デメリット2:商品やサービスの知識をつける必要がある
インバウンドでは、どのような内容の電話がかかってくるかわからないため、あらゆる質問に答えられるよう幅広い商品知識を身に着けておくことが大切となります。最初の方は覚えることがたくさんで、きついと感じるかもしれませんが、慣れるにしたがって知識が蓄積されていくことが多いようです。
デメリット3:正社員登用のハードルは高い
福利厚生や安定性を考えて、正社員になりたいと考える人も多いかもしれませんが、コールセンターの場合、アルバイトやパート、派遣での雇用が主となっています。しかし、実務経験を積み貢献度を高めることによって、契約社員や正社員にステップアップできることもあります。
コールセンターで働いた人の口コミ
コールセンターの仕事内容や時給、メリットやデメリットはわかったものの、実際に働いている人の感想も気になりますよね。そこで、コールセンターで勤務経験がある人の口コミをまとめました。
コールセンターで良かった点は?
「座ってできる仕事で体力的には楽でした。お客様から話を聞き取り、担当者につなげばなんなく時間を過ごすことができるのがよかったです」
「丁寧な言葉遣いや敬語などを学ぶことができました。転職活動の面接などでも役立つと思います」
「職場によるかと思いますが、私が勤務していたところは、受付時間後は電話が繋がらないようになっているので、定時で帰ることができました」
「カスタマーサポートの仕事をしています。嫌なことを言われてもスルーできる力も養えましたし、「ありがとう」と言われることも多くやりがいも感じます」
「短期の仕事や週に1~2日の仕事もあるので、自分の都合に合わせて働きやすい」
「通信販売の受付をしていました。申し込み受付だけだったのでやることが決まっていて、すぐに仕事に慣れることができました」
シフト制なので自分の都合に合わせて働きやすいこと、言葉遣いが丁寧になれたこと、商品知識が身に付いたことなどを挙げる声が多くなっています。クレームでストレスを感じるという人もいますが、場数を踏むことで受け流す術も磨かれるようですね。
コールセンターできつい時はどんな時?
「電話だけなので、お客様の反応が見えにくく、声だけの状況で相手に伝えるのは難しくきついと感じました」
「商品問い合わせの仕事をしていましたが、お客様の方が商品知識が豊富で話についていけずお叱りを受けた。力不足を感じた」
「インバウンドの仕事では、電話を受信するまで、どのような質問がお客様からされるのかわからず、待機している間は不安でした」
「相手は違うけれど、こちらは1日中、同じ説明を何度もしなくてはならないのが苦痛でした」
「研修制度は充実していましたが、年齢的に覚えが悪くなっているせいか、商品知識がなかなか頭に入らず苦労しました」
クレーム対応に精神的にダメージを受けたという声のほか、言葉だけで伝えることの難しさや、商品・サービスを理解していない故の失敗談なども多く寄せられています。
まとめ:ミドルシニア層の需要が高いコールセンターの仕事にぜひ挑戦を!
空調がきいた室内で座ったままできる仕事のため、体力が心配なミドルシニアにコールセンターの仕事は人気があります。ミドルシニア世代は、さまざまな経験を乗り越えてきただけでなく、丁寧な言葉遣いや落ち着いた対応ができるため、需要も高いのです。
自分はインバウンド・アウトバウンドどちらに向いているかも参考にした上で、新たな仕事に挑戦するのもいいかもしれませんね。
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