給食センターや、学校や病院、または社員食堂のある企業であったり、勤務場所やその規模は様々ですが、短時間で大量に大人数の料理を作ること（集団調理）、またはその補佐を担います。調理の前には、調達した材料の検収、これから使用する器具の消毒、食材の洗浄やカットといった下処理などがあり、調理を終えた後には、料理の分配、使用後の食器の洗浄や消毒、器具の片付けや調理場の清掃といった作業があります。
なお、これらの担当範囲は、主に衛生や安全管理上の理由により、採用される自治体や企業の規定、保有する免許や雇用形態によって決まります。

集団調理の経験がない人は、調理補佐から始めると仕事に対する理解や慣れがスムーズです。その場合、勤務先が定める条件や雇用形態にもよりますが、資格を必要とするケースは少ないでしょう。調理を行うだけでなく、調理場の指揮を取ったり、献立を考えたり、幅広い業務を担うことで給与アップやキャリアアップを目指す場合は、栄養士や調理師の資格を保有している人が有利です。なお、自治体への応募は地方公務員となるため、受験資格が必要な場合があります。
給食調理は、全てその日に調理場で行うことが原則のため、作業にはスピーディーさが求められます。また、衛生面や安全面が重視される職場のため、細かいルールやマニュアルが存在します。そのため、決められたことを忠実に効率よくこなせる人が向いています。

学校の子供たちや病院の患者さんなど、自身が手掛けた給食を食べた人から「おいしかった」「ありがとう」と感想や感謝の言葉をもらえた時や、食べ残しなく完食の状態で食器が戻ってきた時などに給食調理スタッフとしてのやりがいを実感できるでしょう。また、集団調理には通常の調理とは違ったノウハウやテクニック、守るべきルールや注意事項が数多くありますが、それらを習得し、回りのスタッフと協働しながら効率よく調理が進められるようになると、自身の成長を感じられ、より自信や誇りを持って仕事に取り組めるようになるでしょう。