50代からのキャリア再設計|転職だけが正解じゃない、新しい働き方の見つけ方
- キャリアを考える
- 公開日:2026年7月21日
「このまま今の会社で働き続けていいのだろうか」「転職したいけれど、50代からでは遅いのではないか」。そんな悩みを抱える人は少なくありません。しかし、50代のキャリアは転職するかしないかの二択ではなく、副業や独立、地方移住などさまざまな選択肢が広がっています。大切なのは、自分らしい働き方や生き方を見つめ直すことです。今回は、50代が転職に慎重になる理由や後悔しないキャリアの考え方、今からできる準備について解説します。
転職する・しないはさておいて、今の働き方を見つめ直す
20代や30代の頃なら、失敗してもまだまだ人生これからだからと思い切って転職や新しい挑戦ができていたのではないでしょうか。50代になれば「この年齢で失敗したら、もう取り返しがつかないのではないか」という恐怖心が出て来てしまう方も少なくありません。
しかし、50代のキャリアの選択肢は「会社に残るか、辞めるか」の二択だけではありません。働き方も多様化した現在においては、驚くほどの選択肢や働き方があるからです。何も、会社員にこだわる必要もありません。50代から考えるべきことの一つは「人生を広い視野で見渡すこと」です。
長年培ったキャリアは、転職という形で別の会社で活かせるだけではなく、副業やフリーランスとして独立することへのヒントになるでしょう。さらに、インターネットが仕事をする上で主流となった今、地方移住することも、世界各地に行って人生を歩むこともできます。
50代になったら考えておきたいことは、「転職をする」・「転職しない」ではなく、このままの働き方を続けていけるかがポイントになるでしょう。
50代の約6割が転職を経験している
一方で、50代で転職する方も増えてきています。
民間調査では、50代の転職経験者は約6割とする結果もあります。50代になれば、もうすぐ定年が間近に迫っていることを誰もが意識し始める年代です。
条件や規模にこだわっていた頃は過ぎさり、いつしか「人のために働きたい」、「これまでのキャリアを活かしてみたい」など50代だからこそ、生まれてくるキャリア面での欲求もあるでしょう。
しかし、歳を重ねるからこそ、挑戦に対して前向きになれない人もいるのもまた事実です。若い時は転職をしてもまだまだキャリア人生は長いからと前向きに捉えられたかもしれませんが、50代ではキャリアを変えるという選択肢は人生においても大きな意味を持つからです。
老後の資金も念頭において考えていかなくてはならないからこそ、なるべく失敗はしたくないと新たな道を選ぶことに躊躇してしまう場合も少なくありません。
50代が転職に億劫になってしまう理由とは?
50代が転職に二の足を踏んでしまう理由は、どのようなところにあるのでしょうか。
求人数が限られている
20代や30代に比べて、50代が応募対象となる求人は限られてしまう傾向があります。また、管理職経験や高度な専門スキルを求められる求人も多いため、経験があっても企業が求める内容と一致しないことも多く、ミスマッチが起きることも。
年収が下がる可能性がある
50代で転職すると、前職と同水準の年収を維持することが難しくなる傾向があります。50代転職者のうち、年収が減少した人の割合は増加した人を上回っていたとの報告もあるほどです。50代は給与水準が高くなりやすい年代だからこそ、企業側も採用には慎重な姿勢を示すことも。
IT、DX スキルが求められる場面もある
現在、多くの企業でデジタル化が進んでいます。そのため、50代の中には、新しいツールや情報に不慣れな場合、転職先で新たなスキルを習得しなければならないことに不安を感じる人も少なくありません。その結果、転職に踏み切るよりも、今の職場で慣れた業務を続けようと考える層が一定数存在しています。
健康面への不安が高まる
50代はまだまだ元気といっても、少しずつ衰えが現れてくる世代でもあります。そのため、転職して職場環境が合わないというリスクを考えると転職に踏み切れない方も。人生100年時代の折り返しの年齢になれば、病気やケガのリスクに備えて新しい環境に飛び込むことを躊躇してしまうのでしょう。
やりたい仕事ができないリスク
やりたいことがあっても、自分の意思とは関係なく別の業務を割り当てられることがあるのも会社員です。そのため、どうなるかわからない転職に踏み切るよりは、今のままの仕事をやっていきたいと考える人も一定数いることも事実です。
データ元:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
転職したい場合は、理由を見極める
転職をしたいという方も、まずは自身の理由を見極めておくと後に後悔しないでしょう。
人間関係
50代の転職理由として最も多いのが「人間関係」です。人間関係でストレスを感じてしまうと、仕事に対するモチベーションが低下することも。
50代になると、長年のキャリアで培った経験や見識が豊富になる一方で、上司との考え方の違いや、若い世代の同僚との価値観のギャップが原因で、孤立感を覚えることも増えてきます。
やりがい
50代の転職理由の一つに挙げられるのが「キャリアの評価」です。人生100年時代を迎える中で50代はまだまだ働き盛りです。そこで「本当に自分に合った仕事をしたい」、「自分をちゃんと評価してくれる会社に入りたい」という思いが自然と湧いてくる年代だとも言えます。
給与や待遇
50代の転職理由として、「給与や待遇の不満」は多くの方に当てはまるのではないでしょうか。せっかく積み重ねてきたキャリアがあるのだからそれを活かしてより良い環境に行きたいと誰もが思うことでしょう。
マネジメント能力を積み重ねてきた結果、年収が20%増加したという方もいるので、これまでのスキルを見直してみるとより望んでいる待遇で転職することもできるでしょう。
転職する・しないに関わらず、やっておくべきこと
50代では、今すぐ転職しなくてもやっておいた方が良いことがあります。
スキルの棚卸し
50代では、これまでの経験やスキルをしっかり「棚卸し」することが重要です。多くの50代は自分の強みが何なのかを言語化できない人が多く見られます。そのため、今現在転職を考えていないとしても職歴や業務実績を予め振り返っておくことで、具体的なスキルや成果を明確にしておくことができます。
企業が求める50代像を理解する
50代の求職者に求められていることは何なのかを知っておくことも転職をする・しないに関わらず重要なことでしょう。50代では、チームをまとめるマネジメント能力、高度な専門知識などが求められることが多いです。
情報を収集しておく
転職する・しないに関わらず、常に情報は得るようにしておいてください。転職エージェントサービスや転職サイトに登録しておくだけで、現況の転職事情について知ることができるでしょう。
転職市場は変化が速いため、 積極的な情報収集が重要です。転職サイト等を活用することで、効率的に情報を得ておきましょう。
好きなことや興味のあることを考える
自分が本当に好きなこと、興味のあることを考えてみましょう。自分の好きなことや興味のあることを検討しておけばやりたいことが明確になるだけではなく、セカンドキャリアのヒントを得ることもできます。
マネープランを見直す
マネープランの見直しは50代のうちにやっておきましょう。定年退職後の年収の変化や退職金の支給の有無、年金額の予測など、お金の動きを把握しておくことで具体的に50代のうちにどのようして行動したらよいかが明確になります。
「老後の資金が足りなくなってしまった」といった事態にならないように、50代でお金については真剣に考えておくとよいでしょう。
起業や独立も選択肢に入れる
これまで身につけた経験やスキルを活かして「起業や独立」を考えておくのもよいでしょう。今までの職歴の中で得た人脈やスキルは今後の人生における武器になります。
相談相手を見つけておく
50代のうちに、キャリアやライフステージの相談をできる人を見つけておきましょう。50代からのキャリア戦略を考える際には、第三者に相談することが自身の人生を見直すきっかけにも繋がるからです。
第三者から客観的に見た時の意見を聞くことで、自分では思い付かなかった新しい選択肢が生まれる可能性もあるでしょう。
スキルや資格を取得しておく
まだ何をするか決まっていない人もスキルや資格を取得しておけば転ばぬ先の杖になってくれるでしょう。50代で資格やスキルがあれば、ジョブチェンジの際も困ることはありません。スキルや資格を取得しておくことで転職する・しないに関わらず自分の価値を高めておくことができるのです。
まとめ
50代でのキャリアはただ漠然と過ごすのではなく、何ができるだろうかと常に自分に問いかけながら少しずつ動いていきましょう。