退職願を受理してもらえない場合はどうしたらいい?
数年前から転職活動を行い、このたび無事に内定をもらいました。
あとは会社を退職するだけ…のはずでしたが、退職届をいくら出しても受け取ってもらえません。会社の状況は厳しく、債務超過など財務内容に問題もあり、退職届の話をすると「会社が大変なときだから、そのような話はできない」とはぐらかされてしまいます。
転職先からは入社希望日時を伝えられているなか、どのような対応をとれば良いでしょうか。
退職届の拒否はできません。強い意志で退職を
まずは、会社の就業規則の退職事項について確認をしてください。
一般的には1ヶ月前に申し出ることと記載されていますが、企業によってはそれ以上のケースもあります。原則として就業規則に従うべきですが、会社が退職願いを受理せず退職できない場合でも、民法上では退職届を出してから2週間経過すれば、会社を退職できることになっています。
経営者としての立場なら難しいこともありますが、従業員としての立場なら誰も止めることはできません。退職日について問題があったり、やむをえない事情があるといった場合を除き退職することは可能です。業績不振を打破するために精一杯頑張ったのならば、誰も引き留められないはずです。せっかく掴んだチャンスですから退職の意志を貫いてください。
退職にあたっては、後任者が困らないように引き継ぎ事項などを済ませておきましょう。話し合いで解決ができない場合は、労働基準監督署に相談をする方法もあります。
監修:谷所健一郎(やどころけんいちろう)さん
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメントアドバイザー(CDA)。
1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職道場、キャリアドメインマリッジ、ジャパンヨガアカデミー相模大野を経営。
主な著書「再就職できない中高年にならないための本」(C&R研究所)ほか多数。